コラム 犬のQOLを高める

【犬にも感情がある?】脳科学が明らかにした7つの感情システムと愛犬理解のヒント

こんにちは。
千葉県で、犬の行動科学に基づいたしつけ・トレーニングを行っている、inuaオーナーの佐藤です。

「うちの子、何を考えているんだろう?」と思ったことはありませんか?

愛犬の表情やしぐさを見て、
「もしかして今、嬉しいのかな?」「ちょっと怖がってる?」
そう感じた経験はありませんか?

犬にも、人と同じように感情があるとしたら…。
その気持ちをもっと理解できれば、信頼関係は今より深まります。

今回は、脳神経科学者ジャック・パンクセップ博士が提唱した
「7つの感情システム」 を、わかりやすくご紹介します。

脳科学が示す7つの感情システム

1. 探求(SEEKING)

  • どんな感情?
     新しいことや楽しいことを探し求めるポジティブな感情。
     例:遊び、食べ物、散歩など。
  • 飼い主のヒント
     好奇心を満たすことは学習意欲や幸福感を高めます。
     安全な探索の機会を日常に取り入れましょう。

2. 怒り(RAGE)

  • どんな感情?
     大切なものを奪われたり、邪魔された時に湧くネガティブな感情。
  • 飼い主のヒント
     資源防衛行動(おもちゃや食べ物を守る)はこの感情と関係あり。
     無理に取り上げず、交換トレーニングなどで対応を。

3. 恐怖(FEAR)

  • どんな感情?
     見慣れない人、音、物などに対する不安や警戒心。
  • 飼い主のヒント
     恐怖体験は心に残ります。無理に近づけず、距離と時間を調整しながら慣らしましょう。

4. 性愛(LUST)

  • どんな感情?
     繁殖や交配に関するポジティブな感情。
  • 飼い主のヒント
     不要な繁殖は避妊・去勢で予防。ストレス軽減にもつながります。

5. ケア(CARE)

  • どんな感情?
     親が子を守るような、温かく保護的な感情。
  • 飼い主のヒント
     この感情は人との絆にも関係。優しい触れ合いと安定した関係を築きましょう。

6. 孤独(GRIEF)

  • どんな感情?
     大切な存在との別れや孤立で生じるネガティブな感情。
  • 飼い主のヒント
     分離不安の背景に関わることも。留守番練習は短時間から始め、安心感を育てましょう。

7. 遊び(PLAY)

  • どんな感情?
     楽しさや喜びを感じながら交流するポジティブな感情。
  • 飼い主のヒント
     遊びはストレス解消や社会性発達に不可欠。毎日少しでも一緒に遊びましょう。

💡 今日からできる「愛犬の感情に寄り添う3つの行動」

  1. 感情を想像して接する
     行動の背景に感情があると意識する。
  2. ポジティブな経験を増やす
     新しいことは楽しい形で紹介する。
  3. ネガティブ感情の原因を減らす
     恐怖や怒りの要因を避けたり、和らげる。

🐾 犬の行動科学的な意義

パンクセップ博士の理論は、犬の「問題行動」理解にもつながります。

例えば「吠える」「噛む」といった行動は、恐怖(FEAR)や怒り(RAGE)の感情システムが関わっている場合があります。

感情の背景を理解すれば、行動を抑え込むだけではなく、原因を減らし、感情をより良い方向へ導くトレーニングが可能になります。


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そんな時はお気軽にご相談ください。
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